第4回朝日杯オープン戦決勝

観戦500人のところ、応募が1200人だったという昨年の朝日杯。
強運にも当選はがきが届き、これは冗談にもスルーできるはずもなく
病院の予約時間をずらして行ってきました。
今年は1364人応募があったとか。


第4回の準決勝と決勝戦が有楽町朝日新聞社にて。
対局者は
A:▲羽生三冠vs△郷田九段
B:▲渡辺竜王vs△木村八段
誰が優勝するか賭ける気にもならない強烈なカード。


以前準決勝に初出場したときの渡辺竜王
「公開対局はあるけど、こんなにお客さんが近いのは初めて」と
仰っていたので、今回も何がなんでも近くで観戦しようと思いました♪
本当に間近ですよー 本当なら記録係くらいの距離♪


準決勝
B:▲渡辺竜王vs△木村八段 を対局室で観戦。
ふむふむ、お二人とも大橋流で並べてますね。


駒を並べるのに、相手が置くまで待つ人と待たない人が居る、と
聞いていますが、渡辺竜王も木村八段も待つタイプのようです。
木村八段が右の桂馬をなかなか捜せないでいたら、渡辺竜王
その様子をゆっくり見守ってました♪


初手7六歩。
木村八段8四歩。 Σ( ̄□ ̄ )えっ!!


私的にはびっくりでした。竜王がどこまで意外に思ったのかは謎ですが
少し首をかしげたように見えました。


竜王相手に一手損角換りを仕掛けるとは思えず、素人ながら
これは角を引くんじゃないかと思ってました。
これの対抗策はどのくらい進んでいるんでしょうか?


なんとなく竜王がうまくかわしたように見えたのですが、
中盤になってみると両者角が攻めに参加していないようで…
「これって持ち時間40分で指す将棋じゃないんじゃないの?」とか
思いました。


対局室ではA、Bが同時に進行。たぶん100人近い人が居たと思うのに
聞こえるのは駒を置く「パチ」という音。後半は秒読みの声。
誰一人息してないんじゃないかと思うような静けさでした…


B:▲渡辺竜王vs△木村八段は1分将棋になってからが終盤?
最後は渡辺竜王玉が一手詰めの状態で、竜王は木村八段玉に
王手かけ続けました。


「これって投了じゃないの?」とか思っても(読めてないくせにw)
竜王が指し続けるのを見てると、怖くなりました。
プロ棋士の意地をまたもや見せつけられた感じでした(汗


部屋自体はそんなに暑くないのに、竜王は額の汗を素手でぬぐって…
そうとう熱いんだなー


決勝の大盤解説のとき話してましたが(棋譜中継コメントにも)、
王手をかけ続けているときは「見ないで!」と思っていたそうですw


羽生三冠の感想戦
準決勝はAが先に終わり、Bが終了するまで、大盤解説場では
羽生三冠、郷田九段ご自身による感想戦がされていたそうです。


それが終わってからも控室で?延々感想戦をやっていたそうで。


13:50頃、昼食を終えて昇りエスカレーターで騒いでいたら
降っていく羽生三冠とすれ違いました。
「あれ?今から食事?対局まであと40だよ?」です。


このとき私たち(将棋塾生4名)は
「例えば玉頭の歩とか、どうやったって取る一手しかないときに
 激しく頷いてる観客がいたけど、あれってプロ的にはどうなの?
 そんなとこで頷くなよ、って感じじゃない?w」
などと騒いでいたので
羽生三冠とすれ違ったときには「あ♪」というより
「あ…(汗」という気分でした。


まったく聞こえていない様子でしたけどw


勝戦
▲木村八段vs△羽生三冠
こちらは大盤解説場で観戦。


しょっぱな米長会長が「将棋って何が起こるか分かりませんね」。
ちょ! Σ( ̄□ ̄ !!)
木村八段が勝ったことがまるで奇跡だと言っているかのように
聞こえてしまった私です。


「渡辺竜王は昼食もそっちのけで馬券を買いに行きました。
 そうでもしないと、やってられないんでしょうね」


相変わらずの毒舌っぷりですw


決勝直前にも関わらず和やかなムードに包まれた大盤解説場。
解説の行方八段と矢内四段も、とてもアットホームなご様子で…
って、これ、ほめてないですかww


朝日杯決勝には、準決勝で負けた棋士が解説をしなければならない、
という罰ゲームもどきがあります♪
これが楽しいんです♪


決勝も初手7六歩。8四歩。
この出だしの善し悪しに決着はついていない、とのことですが
持ち時間が短いと指したくなるんですか??


解説によると中盤までは木村八段が苦しそうでした。
しかし1分将棋に入ったかと思うと、急に木村八段の木村八段らしい強さが
光ってw と思ってるのは私だけでしょうか?w
微妙なところをスルスルと玉が逃げていくんですよね♪


「では渡辺竜王にはそろそろ(退いてもらって)…」と主催者に促されても
竜王「こんないいとこで帰れるわけないじゃないですか」
そして
「どっち(が勝ち)?大勢が決したら帰りますか。でもこれ、これで
 (木村八段の)勝ちと言いきれない。分からなくなってきました」


で、結局。棋譜中継に「まで先手勝ち」の文字が出るまで
ステージ上にいらっしゃいましたw


矢内ファンはほとんど声を聞くことができませんでしたww


木村八段の優勝☆
対局が終わってお二人が大盤解説場にいらっしゃいました。
「いかがでした?」の行方八段の声に、しばらくお二人ともノーコメント。


羽生三冠はまだ対局の熱からさめきってないようでしたし…
木村八段は魂が抜けちゃってるんじゃないかと思いましたw


でも話を始めると、即感想戦。木村八段もいつもの自虐トークとか
皆無で、完全に将棋の中に入ってました。


これは私の個人的な印象ですがw
勝ったのは木村八段なのにw なぜか「ここはどうだったんでしょう?」と
行方八段に尋ねられると羽生三冠が「あー、難しかったでしょうね」。
木村八段「どうしたら?」 羽生三冠「たとえば…」


なんか羽生三冠に木村八段が将棋教わってるみたいでしたww


驚いたのは。
ある変化の検討をしているとき、羽生三冠が
「それは角が利いてるからないでしょう」と。


そのときの盤上は羽生三冠の角と馬。
そういうときでも「利いてる」って言うんかいな?と思ったのですが
「ちょっとやってみましょう」と十数手進めてみると、
羽生三冠は馬を取られる宿命にあり、木村八段はそれを打つ運命にあり、
その結果、話題にしている変化では木村八段の角が利いていて
羽生三冠がその手を選択する場面ではありませんでした。


そんな先の局面を見ながら「角が利いてるから」とか話してたんだ…
(ノ_−`) ハブサンカン、コェー



いったいプロって、頭の中にいくつ将棋盤があるんですか?


実家から電話
帰ったら信州の実家から電話が。
「木村八段が優勝だね、嬉しい?」


将棋には興味皆無の母が、棋譜中継を見ていたらしいw
そして
「決勝では二人とも手が震えてたってほんと?w」 ...( ̄□ ̄;)


関心対象がなんであれ。これも将棋普及のひとつかと。
素晴らしいことじゃありませんかw



第5回はさらに観戦希望者が増えるのではないでしょうか?w
素晴らしい棋戦観戦の機会をありがとうございます>主催者


木村八段おめでとうございます♪