第五回白瀧あゆみ杯、決勝戦
白瀧呉服店社長のご厚意により、決勝戦を
白瀧呉服店本店にて観戦させて頂きました。
伊藤四段、レディースセミナーの仲間たちと一緒に。
決勝戦は唯一の男性棋士vsまさかのアマチュア小学生!
永瀬四段と、森内九段の初弟子と言われる竹俣紅ちゃん。
紅ちゃんの強さは前回の霧島杯で充分知るところではあり、
この決勝カードはある意味誰もが期待していた、という
感じではあったと思いますが、実現してみると恐ろしいですね!
自分はまったく将棋は読めないくせに棚にあげて書くと。
序盤から、紅ちゃんの読みの深さには驚きでした!
あ。
会場は呉服店の一階のお座敷。対局はそこから複雑な造りの
家屋の階段を上った、庭が一望できる静かで清楚なお座敷。
大きく開けられた掃き出し窓?から涼しい風がはいり、
池の水音だけが時間の流れを告げていました。
七寸盤が中央に置かれ… この部屋に入れただけでも
なんちゅう贅沢!
でしたが、
対局が始まってまもなく、一階の座敷に中川八段連盟理事が
登場。将棋会館道場にあるのよりずっと大きな大盤で
私たち向けの解説をしてくださいました!!
目も回る贅沢です!!
将棋は、伊藤四段が予想していた通り、紅ちゃんの居飛車・矢倉に
永瀬四段の振り飛車展開模様。
言われないと(言われても。汗;)分からなかったのですが、
紅ちゃんが矢倉に組もうとしているのに、早々から
永瀬四段の「そうはさせるか」という手が出たそうです。
棋譜再現はこちらから。13手目です。
http://live3.shogi.or.jp/shirataki/kifu/shirataki_20101003.html
「これは初めて見た」というプロ棋士お二人の意見通り、紅ちゃん小考。
しかし指されてみると「落ち着いてる」という印象の手で応酬。
つい紅ちゃんを応援したくなる、持ちたくなる感情がそうさせるのか、
そうではなく、本当に紅ちゃんが猛烈に強いのか、解説を聞く私には
さっぱり分かりませんが、終盤までは紅ちゃんの優勢が続きました。
プロ棋戦を観てるようでした。
「小学六年生の女の子」ということを思い出したら、冷静に
将棋の解説を聞いていられなかったかもしれませんw
悪手ではないけど疑問手、という手が終盤で紅ちゃんに出て、
その局面に誘った永瀬四段はさすがだった、とのこと。
いかにも美味しそうな局面でした。擦れた私などなら絶対に食いつかない、
しかし一分将棋ならそう行っちゃうかも?という
際どいところでした。
*1
簡単な感想戦が大盤の前でありました。
いかにも悔しそうな表情の紅ちゃんは、やはり小学六年生です♪
中川八段に「永瀬くんが(紅ちゃんに)美味しい局面にわざとしたんです」
と言われた紅ちゃん、びっくりしたように即座に隣の永瀬四段を見上げ
「そうなんですか?!」
苦笑しながら頷く永瀬四段。微笑ましい光景でした♪
以前、道場で安恵先生に「焦点の歩」を教わりました。
次に安恵先生は、打ちたい筋に歩を置いて、駒台にも歩を一枚置いて
「じゃあこうだったら、あなたならどうしますか?」
そのまま打ったら二歩で反則です。
「あー、これは困りますねー。んー、でも」と言って
盤上の歩を突き捨てました。
安恵先生は「そうそう、そういう応用力も将棋には必要です」
そのとき、道場では紅ちゃんが違うプロ棋士の指導対局を
受けていました。
安恵先生は紅ちゃんを指さして
「彼女は記憶力も良いが、応用力がある。ああいう力が伸びる」
と仰いました。
今回の棋戦の経験で、私たちが想像する以上の力を身につけて
しまうのだと思います♪
改めて、白瀧社長、貴重な時間をありがとうございました。
さて、将棋の話はここまででw
実は私は着物も大好きなのです♪ え?そうなの?と思う方は
本家「ここ夏の日記」の過去日記など当たられると沢山出てくるはずw
対局終了後、呉服店の中を見学させて頂きました。
その複雑な造りの家屋が、160年の歴史を感じさせます。
あっちにもこっちにも戸があって、探検したくなります♪w
創業嘉永六年。ペリーが来航した年だそうです。
その頃からの呉服屋さん?!
いろいろな歴史を想像しますね。まだ江戸幕府があり、
大奥があった時代。それから西洋文化の開花。
大きな部屋に、所せましと置かれた和装グッズや着物。
老舗だから古い、という印象は全然なく、店舗内は明るくて綺麗だし
置いてある商品も、これまんま渋谷で持って歩けるんじゃん?
というようなバッグまで♪
なんといっても私を魅了したのは、レンタル着物??
棚にびっしり入れられていて、その数、もしかして
有吉九段の棋譜棚と同じくらい??
全部引っ張り出して合わせてみたい衝動に駆られましたw
大人なのでやめておきました。
引き出しには、またこれでもかってくらいに帯が。
全部引っ張り出して合わせてみたい衝動に駆られましたw
大人なのでやめておきました。
新しい着物も幾つか展示されてました。金糸を使っていて
高いんだろうなぁ、と思ったら全然そんなことなく!
逆に「え?安くない?」と騒然としたほどです。
老舗なのに庶民の身の丈に合った商品を展示してるところが
やはり老舗の老舗ならではの力だなーと思いました。
ネットもありますが
http://www.kimono-shirataki.com/main.html
こちらで紹介されているのは、ほんと、ちょっとだけで。
実際にお邪魔してみたら、もっともっとずっと素敵なものが
ずら!っと並んでいて。
対局プラスαで、大興奮で楽しんできました。
そうそう、ついでだから書いちゃいますけど。
お茶も頂きましたw
大盤解説を聞きながらなので略式でいいんだよね?なんて
思いながらお菓子を頂いたら、うまっ!
茶会だとどこのお菓子、と説明があるのですが、そういうのは無く。
お茶のお菓子は見た目は綺麗だけど味は餡だよね、というのが
多いのですが。
私が頂いたのはまるまる柿の形をしたお菓子でした。
もちもちした餡だなーなんて思いながら口にはこんでびっくり。
ほんのり柿の味(風味?)がするじゃーないですか!
なんという風情!
抹茶も大盤を聞きながらだったので、一口目はうっかり少なめに
口に入れてしまったのですが(三口目がつらいほど残ったww)
こちらも思わず「うまっ!」と声に出したくなりました。
ぃや〜。良いお茶を飲んだことがないのも事実ですけれども(汗
こんなふうに将棋観戦するなんて、最高の秋の日です。
また着物を着て歩きたくなったのは、仕方ないですよね。
■レディースセミナー仲間ブログ
koyu
http://blog.goo.ne.jp/koyu-egao/e/b56a74fb7375e7b19295acac7666afcc
london
http://blogs.yahoo.co.jp/i_love_tigers_in_london/64013564.html
raafu
http://d.hatena.ne.jp/raafu/20101005/1286256481
*1:私なら食いつかないけど、もっとひどい、有り得ない間違いをしますw