81期棋聖戦第三局大盤解説

81期の棋聖戦は、残念ながら最短の三番までで
決着してしまいました。
しかし私は一手損角替わりをもう一度見たいと思っていたので
カド番にも関わらず、挑んだ深浦王位に感動です。
…一手損角替わりの将棋は負ける、と決まったような表現で
すみません。。


将棋塾などで先生がプロ棋戦の大盤解説をしてくださるとき、
たいてい「みなさんは真似しないでください」と
言われます。プロの土俵に上がるな、と。
指せないだろ、お前、と。


先日も、天野三段に平手を教わっている最中、やはり
大盤解説ばかり見ている私は、きっといいんだろう、と思って
矢倉を組みかけた状態で攻撃に入ろうとしていました。
天野三段
「最近はプロでもそういう(玉の)位置で戦う人も居ますが、
 やはり最初はちゃんと囲ってください」


第三局、今日の将棋を見ていて、やはりあの玉型はもろいのかな…
と思いました。
最近は王様が先頭切って戦っちゃいますね。
顔面受けは誰かの十八番じゃなかったんですか?w


で!! ★★★
久しぶりの大盤解説
木村八段の解説に、熊倉女流初段の聞き手です!
お二人のファン宣言している私が行かないわけないです!


大盤解説をネットで中継、なんてことを言う方もいらっしゃいますが
木村八段の解説だけは中継しないでくださいw
ネットで流せないような、めちゃくちゃ面白い解説が持ち味ですのでw
今日も自虐ネタがキレまくってました。
が、
珍しく聞き手いじりもしてました♪


羽生棋聖の華麗な指しまわしに熊倉初段が「すごいですね♪」
木村八段「だれが?」
ぃや、だれ、って。あなたではないでしょうしw


熊倉初段は普通に「やってはいけない手」の解説の呼び水として
わざと悪手の質問をするのですが
木村八段「どうぞ、やってください」
そして熊倉初段がトン死してみせると、次からも
「どうぞ、熊倉流でやってください」と何度もトン死させてましたw


熊倉初段も思ったことをふっと口にしてしまうようで、
指し手が進んでいないか、木村八段がパソコンの更新をお願いすると
「え?将棋ですか?」
「・・・。見たいサイト見てもいいですけど。今は将棋の解説なので」


お二人の息はぴったりで、漫才見てるみたいでした。
両方ツッコミなので、仲が良くないとできないキャッチボールですね♪


木村八段の解説はびっくりするほど分かりやすかったです。
まるで羽生棋聖と前の晩にリハーサルでもやったんじゃないかと
思うほど。


そして東京将棋会館の「次の一手」は羽生棋聖の67手目。
深浦挑戦者の2四同歩に対して。


この手を出題しちゃうあたり、リハーサルなんじゃないかと思うw


回答は「2三歩」なのですが、これを木村八段がどう解説したかというと
「こういう一見、なんでもない手が羽生棋聖の得意な手です。
 なんでもないでしょ?相手の様子をうかがう手です。なのに
 終盤になってみると、これが強烈に利いてくるんです」


預言者か! Σ( ̄□ ̄!!


終盤、これが「と金」に化けて、深浦挑戦者玉の退路をふさぎました。
恐ろしいですね。
羽生棋聖も木村八段も。


終盤、深浦挑戦者にピンチが続いたのですが、
木村八段「よく粘りますね。これが深浦さんの強さですね」
・・・。
粘りに関しては木村八段に言われたくないよ、と思ったのは
私だけですか?
木村八段の将棋の大盤解説に行くときは、バスが無くなること
覚悟で出かけるものですよw



私ごとですが。もしかしたら少し棋力がついたかもしれません。
前はさっぱり分からなかった大盤解説が、理解できるようになりました。
たとえば、この局面。


羽生棋聖が金を進めたところで
熊倉初段「同金と取りますね」
木村八段「桂馬で取ったら大事件になりますからね」


木村八段はこういうことをつぶやく方だったんですねー♪
ウケました♪
たぶん前の私は、なぜ「大事件」になるのか分からなかったと思います。
よって木村八段の大盤解説も存分に楽しめてなかったかもしれない。
これからもっともっと楽しくなっていくのかもしれません♪
木村八段、これからも暴言をお願いします♪


ほんと、木村八段・熊倉初段となると
棋聖戦第三局を観戦に行ったのか、大盤解説に遊びに行ったのか
分からなくなりますw
結果としては、大盤解説に遊びに行った、ですね。楽しかったです♪
カテゴリーも「観戦」じゃなくて「イベント」にすべきかしら?