定跡に泣いた時間

今日の将棋会館はC2の初戦です!
こういう日は、なるべくパブリックなスペースには居ず、
教室に籠るに限ります。
プロ棋士は生で見たいですけど、出会ったところで
「こんにちは」と言える状況ではありません。


将棋塾ですが、今日は基礎を学ぶ日。
相変わらず、なぜか火曜になると大盤での説明で
頭が混乱します。いつもはレモン水のところ、今日は
アイスコーヒーと先手を打っておいたにも関わらず。


ところが、その後の指導対局はかつてない緊張感。
なぜなら、Y女史が隣で私の序盤を真似することになったから!
Y女史、4枚落ちを始めたばかりで定跡をご存知ないそうでw


まぁ序盤ならなんとか、と思っていても、歩を突くだけで
手が震え、升からはみ出す始末w
「あ、歩は普通に置けばいいですから(汗」


その後も銀を落とす。先生すかさずY女史に向かって
「銀は落とさなくてもいいですよ♪」
Y女史「あら、落とそうと思っていたのに」
・・・( ̄□ ̄l||


「ここで銀成です」
「あ、同銀なら飛車で取ればいいのね?」
「そうじゃなくて(飛車走ったら金で取られる)、同銀の瞬間
 歩と離れるからと金が作れるんですよ」


分かっているうちは説明できますが・・・


そして迎えた分岐点。
なーーんと!かつて2回しか指したことのないソフトバージョン!
このパターンが初めて出たときは伊藤先生と。
手順を間違えて苦心し、定跡とは外れてと金を2個作るハメに。
このとき攻めに専念していて、伊藤先生に
「ここなっつさん、そろそろ受けといた方がいいですよ」


二回目は小池先生。伊藤先生に受けを教わった直後だったため
ちょっと歩が出てきた段階でさっさと受けの体制作り。
結果、それが裏目に出て攻め遅れ、破れずに差し戻しをしてもらい、
それでもぐちゃぐちゃになってあわや入玉の大惨事。


過去二度の失敗で失敗点はさらったものの、その後この局面には
ならなかったために、定跡にも関わらず指していませんでした。
脳裏に  甘い  曖昧な記憶と、失敗の  ほろ  苦さ。
そして私が間違えるとY女史にまで失敗の手順を記憶させてしまう
恐怖。緊張せずにはいられません。


指導対局ではたいてい先生方がトン死してくださるので
終局したときには「ありがとうございました」の他に
「本日もヘボを勝ちに誘導して頂きご苦労おかけしました」
という気持ちがあります。
指している最中、先生が駒を差し出してくださるときも
「これ、ラッキー♪って取っちゃって大丈夫かな?」と考えます。
「ラッキー♪」は「安直すぎるぞ」という私の心理の反映ですが…


それが緊張の中で、さらに色濃く出てしまいました(涙
たぶん、これでいいんだと思う… と思っても
間違えていたらどうしよう!という気持ちが強いあまり
「これはラッキー♪と取っておきましょう」
もし間違えてしまったら
「というふうにラッキー♪って取ると失敗するんですよ」と…
いつものように胸のうちで呟いているのならいいのですが。


Y女史まで一緒になって「ラッキー♪と取るんですね」
Σ( ̄□ ̄; シマッタ!
「ラッキー♪」じゃなくて、計算して取るんです、本当は。
そして取る時は静かに取るんです。涙。



昨日もですけど。
天野先生に
「3手詰めです。詰ましてください。
 これ5手詰めにすると無数にありますからね」
それでレディースセミナー仲間でもあるH女史と美人マダムN村さんと
3人がかりで、あーでもない、こーでもない、と検討し
なんとか3手詰めを発見。
天野先生が「負けました」と仰ったときに、つい
「やった!」と言ってしましました。
もちろん「先生に勝った!」の「やった!」では全然ありません。
「3手詰めが解けたぞ!」の「やった!」です。


「あ、すみません、やった!とか言っちゃいけません」
天野先生、もちろん分かってますという感じで笑って
「いいですよ」
と許してくださいました。


今日は途中からY女史とは手順が変わって、独りになってからは
必要以上に、静粛な長考をしてしまいました。
序盤の緊張がそのまま続いて、詰まされそうになったときは
気持ちは半泣きw
「もう攻めた方がいいですよ」と指摘されなければ、
トン死一直線だったかもしれません。


定跡の手順であんなに緊張するとは。。未熟者め。