東京将棋会館

一ヶ月くらい前から、私は将棋に何を求めているのかなぁ?と考えてる。
今のところ、将棋塾で指導対局してもらっている最中が
一番楽しい。しかしこれは「教わっている」スタイルであって
全く「戦い」ではない。将棋本来の楽しみ方では全然ないだろう。


じゃあ私は平手でそこそこ指せるようになったら、どうするんだろう?
そのまま教わり続けるという手もある。プロである先生に
平手で勝てるはずがないのだから。
では私も「勝負」したくなるのだろうか? うーん。。
本来「将棋嫌い」の私に戦闘意欲が湧くか疑問。
「指さない将棋ファン」になるのだろうか?? 否。それは無い。


指導対局中、自分の次の手が全然決められないとき、ふっと
「私は何やってんだ?」と思う。そして盤から顔を上げて
先生を見る。プロだ。同時に何人もの生徒相手に対局していて、
しかも全員の局面を覚えていて、先生の一手は即決。
たまに「うーん、困った」と仰るけれど、それはいかに負けるのを
延ばすかであって、勝つための一手になら困ってはいない。


ここは東京将棋会館ぞよ? 連盟のやってる将棋塾ぞよ?
しかも相手は現役プロ棋士。こんな贅沢があっていいんだろうか??
バスで30分で通えちゃう幸運な立地条件。私にはもったいないよねー、ねー。


そう思ってまた盤面に目を戻すと、やっぱりこの幸運に甘えながらでも
真剣に盤に向かわなければ、と思う。


ところで昨日の将棋塾。体調不良も大きく影響したとは思うが、
それにしても我ながら、なんちゅう馬鹿な将棋をしてるんだと思った。
どうやっても駒損する手を何度もやろうとする。そのたび、熊坂先生が
「それは取られちゃうよ、いいんですか?」と尋ね
「良くないです。手順、間違えました」
「じゃあ、最初から」
これが3度目のとき、熊坂先生は本当に困ったor呆れたらしく、
こんな将棋を誰が教えたのかと、成績表を確認。
いいえ、先生、こんなバカな手は誰も教えないと思います。


7枚落ちをやっていたのだが、6枚落ちの定跡プリントがあるとのことで
コピーして頂いた。
「今日はその通りやって、覚えていきましょう」
というわけで、△と▲を熟読。プリントには相手陣に切り込むまでの手は
載っていなかった。じーっと盤を睨んでいたら、
「ここはこうしましょう」と教わる。そして
「プリントを見ないで最初からw」


プリントは途中まで基本8枚落ちと同じ。違うのは最後の4手くらい。
だからそこまではスラスラと進んだ。が。
プリントに書いてない続きは、さっき先生がやってみせてくれたのみ。
・・・覚えてないんだよ(汗
んー。。 と考える。意味が分かってなかったから覚えていないのだ。
「さあ、もう一息」
いつもならさっと教えてくれる熊坂先生も天野先生も、遠目に見るだけで
助言なし。 うーーーん。。。


(たかが6枚落ちですよー。竜王戦の『次の一手』じゃないですよー)


なんとか思い出したときには、考えた分、意味も分かった。
「じゃ、最初から♪」


・・・ ( ̄− ̄;


この繰り返しで分かった。熊坂先生も天野先生も、その「一手」は
自分で考えないと絶対に力が付かないことを知ってて、ばーか、と
思ったかどうかは分からないが、あえて助言しなかったのだ、と。
ここはキーポイントなのだ。試験に出るぞー、なのだ。
自力で考えさせてくれたことに、とても感謝。


それにしても。昨日の私は本当にひどかった。将棋になっていない。
相手の駒を取るときは、まず駒を取って自分の駒台に乗せ、それから
自分の駒を指すのがマナーらしい。
そうして指したのは良いが、やっぱりやめよう、と思って
指し直し。自分の駒を元の位置に戻し、駒台から先生の駒も戻す。
私が先生の居ない間にこっそり指し直しをしているのは先生にバレバレだ。
なぜなら!
先生の駒をちゃっかり自分の駒にしているから。駒の向きが逆だっつーの。。
まったく… 昨日の熊坂先生の忍耐強さには頭が下がる。


これは将棋関係者でも分からない人が居るかもしれないが?
指導対局が始まってしばらくしてみると、見知らぬ青年が補佐している。
ネームバッチも無いし、誰だろう?と思っていたら、ハリのある大きな声が!
天野先生が!髪型変えてます! 遠目に見たら誰だか分かりませんでした!
それは記録係をやる前に変(以下自粛)