第33期朝日アマ名人戦、二日目

二日目は朝8:30から対局開始。これって早すぎません?(笑
8:15頃対局室に入ると、やはり挑戦者早咲さんは既に
席についていらっしゃいました。
10分前に加藤九段と記録係も入室。そして一局目と同様に
5分前に清水上名人が入室。


このときも目が合わせられず。一応、気を使いますw


駒を並べ始めたところで朝日新聞社の方が
「もっと前へどうぞ。見えないでしょう?」と。
それでは、と立ちあがってみてびっくり!!
挑戦者早咲さんは伊藤流で駒を並べてました!


一局目のときは駒音だけ聞いていたので気付きませんでした。
歩が中央からだったので厳密に伊藤流なのかは分かりませんが
初めて見ました。私は大橋流で並べますので
最後に角・飛車を置くのは大変じゃない?なんて思うのですがw
丁寧に、両者交互に並べているのに、置く位置が違うので
見てて違和感というか面白かったというかw


先後入れ替わって早咲さんの初手は7六歩。
清水上さんも角道を開けて。そこで早咲さんが7五歩。
え? 石田?!
すると清水上さんが5四歩。
え?
早咲さん9六歩。
え? 端歩?昨日はそこへ角が上がったけれど…
清水上さん8四歩。
え? え? 歩が3つも!! すごい柔軟性じゃないですか??
分からないくせに、ついクスリと笑ってしましましたw
棋譜はこちらからどうぞ。
http://homepage1.nifty.com/amaren/netchukei/20100530asahiama_2.html


30分ほどしても駒組が始まらないようなので、今局は
すぐに検討室へ。2日目から合流予定のK女史さまからの
メールも来ている頃。


この抜けている時間に千日手模様があったらしいのですが
加藤九段の近くへ行ったときには既に3回目になっており、
清水上さんが手を変えた瞬間でした。
「後手から変えたか」


「これは…先手としては失敗なんでしょうか?」
こっそり近くの方に聞いてみたら
千日手になりかけた時点で、もう先手は失敗でしょう」。
なるほど。


そこへ某棋士が登場。
「今の局面は?」とすぐに盤を覗き、後手優勢と判断。
周囲も後手良しの雰囲気だったので、これは第三局まで
行きますな♪ K女史さま、ご安心を♪


駅からバスに乗ったとK女史さまからメールあり。
バス停から旅館までは急な坂道、しかも迷う可能性大。
びっくりしてK女史さまを迎えに出たところ、
息を上げながら坂を登ってくるK女史さまと無事合流。


後手優勢とみて、K女史さまの入館証明を待ち、
ゆっくり検討室に戻ってみたら。
Σ( ̄□ ̄ !!
迎えに行く前と全然変わっている! ちょっとあやしい?
しかし加藤九段と某棋士の検討を妨げて、進行を教えてください、
とも言えず、その後を見守ることに。


結果は1:1のタイに。第三局決定。



第三局の開始は対局室には行かず…というか
昼休憩が一時間しかなく、対局旅館から食事に出ると
50分で戻れるはずもなく、出だしは見逃すことに。


K女史さま、以前某棋士指導対局をお願いしたことがある
という話になり、実は我々は連盟のレディースセミナー生徒で
あることがバレる。というか、前日からバレてましたけどw


それでか、検討の合間に某棋士から初心者向けの解説あり。
棋士さま、ご丁寧にもろもろ有難うございました。


加藤九段が席を外され、某棋士と談笑しながら手が進むのを
待っていると、ちょっとした手違いで手元の盤面が更新されて
いないことが判明。そこで中継を見ていた方が駒を動かすと…
棋士「え?!」
加藤九段が戻ってきて「あ、飛車先の歩を交換したのね。ん?」
棋士と加藤九段の様子が一変。


プロならば…という解説があり、清水上応援側は青ざめることに。
感想戦で清水上さんご本人も負けを意識したとのコメントあり。
棋譜はこちらからどうぞ。
http://homepage1.nifty.com/amaren/netchukei/20100530asahiama_3.html
47手目くらいからの展開です。


清水上さん、苦しい展開。応援団としては辛い。
そんな時、ある方が突然、アメイジング・グレイスを歌いだしw
あの、この局面でアメイジング・グレイスって…
デパートでいうところの「蛍の光」の印象がぬぐえなかったのは
私だけでしょうか…!


プロならば…。しかしK女史さま、プロのようにはいきません、と
念を送ったようで。
「ダブル勝利の女神ですから♪」とまで言い切りw
それとはまったく無関係ですが、
挑戦者早咲さん、必至があるのに詰まさない状態に。


「これは気付いてないのかも」と加藤九段。
「清水上さんも気付いてないんじゃないかな」と某棋士
すぐに感情移入して将棋酔いする私は、もう、いつ
早咲さんが詰めろに気付いてしまうのかとハラハラ。
心臓に悪いです。
また、もし気付かないまま早咲さんが負けてしまった場合、
感想戦で指摘されたらどんなにショックなんだろう…と
本当に要らん心配までしましたw


詰めないまま自玉の受けに回った早咲さん、
粘り強い清水上さんの攻めにつかまり、なんと逆転。
加藤九段、この逆転を見て「将棋って難しい!」
うーん、まったくです。。


終局時は検討室に居ましたが、棋譜中継によると
つぶやくように「負けました」と投了だったそうです。


その大ショックの感想戦を聞き、本当にいろんな手筋を
考えて指しているんだなぁ…と改めて感心。
あの境地には一生立てないと思います。


表彰式やインタビューなど一通り終わり、
検討室に入って来た清水上さんと入れ替わるように私たちは帰路に。
見た目しゃっきりした清水上さんでしたが、ふっと
「疲れたぁ〜」


数々のアマチュア名人戦に出場してもう慣れ切っているのかと
思っていましたから、この一言には驚きと共に親近感w
やっぱり疲れますかーww


防衛、おめでとうございます☆


こんな厚顔無恥のど素人に温かく接してくださった
棋士、関係者の皆様、本当にありがとうございました。